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外車用低ダストブレーキパッドに交換すると効きはどうなるのか解説!
2023年10月17日
「愛車を洗ったばかりなのに、すぐにホイールが黒くなってしまう」
外車ユーザーのなかには、このような悩みを持っている方がいることでしょう。
ホイールが黒くなるのは、ブレーキダストが付着するため起こります。
このような悩みは、低ダストブレーキパッドに交換すれば解決します。
しかし、低ダストブレーキパッドとは何なのかわからない方が多いのではないでしょうか。
この記事では、外車用の低ダストブレーキパッドの概要やメリット・デメリットについて解説します。
外車用低ダストブレーキパッドとはどのようなもの?
低ダストブレーキパッドは、ブレーキダストの発生を抑制できるブレーキパッドです。
ブレーキダストは、ブレーキパッドが削れた粉です。
ホイールを汚すだけではなく、健康に悪影響を与える可能性もあります。
低ダストブレーキパッドは、ブレーキパッドの摩擦材にグラスファイバーや工業用レジンをはじめとした非金属系の材料を加えているため、ブレーキダストの発生を抑えています。
また、ブレーキローターへの攻撃性も低いため、ローターの寿命を長持ちさせられる点もメリットです。
さらに静電気の発生も抑えるように設計されています。
なぜホイールが黒々となる?
近年の車のブレーキは、ディスクブレーキが主流です。
その仕組みはタイヤと一緒に回っているローターがブレーキパッドをはさみ込み、お互いを削りあうことでタイヤ自体を止めています。
そのときに生じる削りカスがブレーキダストです。
つまり、ブレーキダストはローターとパッドが削れて発生する鉄粉です。この鉄粉を防ぐために、鉄粉が出にくいパッドも作られています。
ブレーキダストは非常に高温で、一番近いホイールに付着すると塗装を溶かして焼き付くため、非常に取れにくい黒汚れとなってしまうのです。
その点、鉄をあまり使ってないクランツ製ブレーキパッドは、発生するブレーキダストの粒子が細かいため、ホイールに付着しにくくなっています。
なぜ外車のホイールが特に汚れるのか?
国産車と比べて外車にブレーキダストが多いのは、車の特性や道路状況の違いが関係しています。
国産車はブレーキパッドやローターが比較的減りにくいのが特徴です。一方、外車は国産車よりもローターの素材が柔らかくローターが削れやすい傾向があり、パッドを2回交換するごとにローターも交換するのが一般的。
外車は汚れやメンテナンスコストよりも、制動力とその感覚を大事にしているのです。
外国では、アウトバーンのような超高速域で走れる道路環境があります。
そのため、外車は設計の段階で制動力を重視しています。高速域で走っているときに、フルブレーキングをして止める場合、制動力がすぐ効くような設計です。
また、ブレーキ各部の剛性および足回りの剛性を確保している特徴があります。
外車用低ダストブレーキパッドに交換すると効きはどうなる?
外車は制動力を十分発揮するように鉄分を含んだブレーキパッドを使用しています。
低ダストブレーキパッドは鉄粉を出さないために鉄分を含んでいません。
そうなると、汚れないブレーキパッドでは制動力の足りない点が不安に感じられるでしょう。
しかし、外車用の低ダストブレーキパッドは、ブレーキダストが出にくくても制動力に問題ない設計となっているため安心です。
海外には制限速度が日本より高い道路が数多く存在します。
国内にはアウトバーンのような200km/hで走れる道路はないため、そこまでの性能は不要との考え方です。
外車用低ダストブレーキパッド3つのメリットとデメリット
外車用低ダストブレーキパッドにはさまざまなメリットがあります。
もちろん、メリットがあればデメリットもあります。
ここでは、代表的な3つのメリットとデメリットを紹介するので検討するときの参考にしてください。
1.ホイールがほぼ汚れず見た目がきれい
外車用の低ダストブレーキパッドにもさまざまな種類があります。
汚れを防止する効果にも多少の差はありますが、基本的にはどの製品を選んでも純正パッドより汚れないのは事実です。
高性能のものには、信じられないほどダストが出ない製品もあります。そのため、ホイールの汚れが少なく、洗車の頻度や手間を減らせます。
ただし、なかには低ダストを謳えない製品もあるため、購入する際はよく確認しましょう。
2.ブレーキの鳴きが少ない
ブレーキが鳴く現象は、パッドとローターとの摩擦により発生します。
低ダストブレーキパッドは、特殊な素材および製法で作られており、これらの原因を抑えています。
擬態的にはパッドの材質が硬く摩擦係数の設定も適切なため、その摩擦を抑えブレーキの鳴きを抑えているのです。
3.耐久性に優れた製品が数多くみられる
一般的に、ごく一部の製品を除いて低ダストブレーキパッドは純正品よりも耐久性が優れています。
例えば、欧州車のパッドとローターは走行距離が5万kmほどで交換します。
しかし、当該品であれば10万km以上でも交換が不要のケースも多々あります。
もちろん、運転にもよるものの2~3倍程度は耐久性があるようです。
ただし、耐久性に関しては、車を走らせる状況や運転の仕方によって異なります。
例えば、頻繁に急ブレーキをかける運転の仕方や、山道などでの運転ではパッドの摩耗が早まる可能性もあります。
デメリット|正規ディーラーから入庫拒否される可能性あり
外車用低ダストブレーキパッドの代表的なデメリットは、正規ディーラーで入庫拒否される可能性がある点です。
純正以外のパッドを使用すると、一部のディーラーでは保証やアフターサービスを受けられない可能性があるため注意しましょう。
正規ディーラーでは、純正以外のパッドとローターには厳しいのです。
そのため、今後も正規ディーラーとの付き合いを続けていきたいのであれば、低ダストブレーキパッドを装着する前に必ず確認してください。
まとめ
ブレーキダストは外車に乗っていると避けられない点ですが、工夫をすれば改善できます。
最近では、輸入車正規ディーラーでも、低ダストブレーキパッドを公認社外パーツとして扱っているケースもあります。
国内を走行する限りは性能的に全く問題ないうえに、メリットの方が多いです。
ただし、ブレーキパッドは安全走行に直結するパーツなので、選び方を間違えないように十分注意しましょう。