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ブレーキが効かなくなったら?原因や対策・運転時の対処法を解説
2024年01月31日
ブレーキが効かなくなるのは深刻な事故を起こす可能性がとても高まります。
そのため、万が一の事態に備えたい方もいるでしょう。
この記事では、もし運転中にブレーキが効かなくなったらどうすればよいのかを解説します。
記事ではパーツが原因の不調と、突発的な原因で起こる不調を分けて説明します。
記事を読めば、なぜ自分の車でブレーキがきかなくなったのかがわかるでしょう。
ブレーキが効かなくなったら?部品由来の原因5つ
ブレーキが効かなくなったときに、部品由来で考えられる原因は5つです。
・ブレーキオイルに空気が混ざるエア噛み現象の発生
・ディスクローターがサビや摩耗で歪んでいる
・ブレーキキャリパーピストンが不調でロックされている
・ブレーキパッドがすり減って寿命を迎えている
・タイヤまわりに異常が起きている
各原因をこれから解説します。
ブレーキオイルに空気が混ざるエア噛み現象の発生
ブレーキオイルに何らかの原因で空気が入ってしまうと、圧力が伝わりません。
ブレーキオイルが劣化していると起こりやすく、効きが悪くなってしまうため注意してください。
ペダルをしっかり踏んでもブレーキがかからなかったり、踏んだときのペダルが軽く感じたりするようなら、この不調の可能性が高いです。
ブレーキのエア噛み疑惑があるときには、すぐにカー用品店やディーラーに相談しましょう。
ディスクローターがサビや摩耗で歪んでいる
タイヤの動きを止める役割をしているディスクローターに異常が起こっているときも車は止まりません。
原因は、サビや摩耗での歪みです。
すり減りはディスクローターそのものの劣化や、インジゲーターとの接触で起こりやすい傾向にあります。
サビが原因の場合は、海などの潮風が当たる場所へ行ったあとにメンテナンスをせず、放置したことで歪みます。
ブレーキキャリパーピストンが不調でロックされている
ピストンシールの劣化や内部への異物混入、サビつきなどでキャリパーが異常を起こすと、ブレーキが効きにくいです。
これは通称ブレーキの引きずりと呼ばれる現象で、すぐに事故につながる危険性が高いです。
以下の不調があるなら、すぐにカー用品店やディーラーへ連絡してください。
・ブレーキの戻りが非常に悪い
・ブレーキパッドの減り方が均等ではない
・ブレーキを踏んでいなくても時折ブレーキが効いている状態が続く
ずっとブレーキが効いていないときには、レッカーなどを呼び自分で運転しないよう気をつけましょう。
ブレーキパッドがすり減って寿命を迎えている
ブレーキパットそのものが減ってしまい、機能を果たしてない場合は当然ブレーキをうまくかけられません。
擦り減ってしまったパットを交換するだけで、この場合にはブレーキ機能が回復します。
減りを自分で見極めるのは非常に難しいため、ディーラーなどで検査をしてもらってください。
タイヤまわりに異常が起きている
ABSに異常が発生している場合や、タイヤがすり減り止まるための溝が不十分なときもブレーキはかかりにくいです。
しかし、これらの原因は突発的に起こるものではなく、何らかのシグナルが事前に発生するものです。
定期的な車の検査を受け、異常があるパーツの交換や修理をすると予防できます。
ブレーキが効かなくなったら?突発現象由来の原因3つ
パーツが原因でなくても何か要因が揃ってしまうと、ブレーキが突然効かなくなることがあります。
ここでは、ブレーキが突発的な現象で効かなくなったときの原因と対処法を紹介するので、ぜひご覧ください。
ブレーキ多用でフェード現象が起きる
ブレーキを使い過ぎると、車を止めるブレーキの2つのパーツが摩擦で熱くなり過ぎてしまいます。
摩擦熱が起こると、うまく車体は止まりません。
フェード現象と呼ばれ、以下のような運転をしたときに起こりやすいです。
・坂道を下るときにブレーキを何度も踏んでいた場合
・カーブを曲がる途中にずっとブレーキペダルを踏んでいた場合
特に長い坂道やカーブへ入る前に十分な減速をしておらず、ブレーキばかりを使いスピードを下げたときにフェード現象は発生します。
ブレーキを踏み続けないようするためにも、該当地点の前ではしっかり減速しましょう。
ピストンが押し出せないベーパーロック現象
フェード現象状態のときにブレーキをさらに踏み続けることで起こる現象がベーパーロック現象です。
熱がどんどん奥に伝わり、ブレーキホースに気泡が発生するため危険な状態に陥ります。
ペダルを踏んでも、発生した気泡が潰れるだけでピストンが押し出せずブレーキがかかりません。
ベーパーロック現象に陥ると、車がほとんど止まらなくなり危険です。
もしフェード現象に陥ったら、落ち着いて安全な場所に停車させベーパーロック現象に陥らないよう心がけましょう。
水の膜で車が滑るハイドロプレーニング現象
濡れた高速道路などでハイスピード走行をしていると、路面とタイヤの間に出来た水の膜に足元をすくわれてしまいます。
このハイドロプレーニング現象はブレーキだけではなくハンドルも効かなくなるため、非常に危険性が高いです。
なお、路面が濡れている日の運転では、速度に気をつけるとこの現象は防げます。
ブレーキが効かなくなったらどうする?対処方法を紹介
ブレーキが効かないときにはほとんどの場合、足元のフットブレーキ故障が考えられます。
もしフットブレーキが一切効かなくなってしまったときには、エンジンとパーキング2つのブレーキを活用して車を止めましょう。
非常時の車の止め方は、以下の通りです。
1.まずはDレンジでシフトダウンを1つずつ行いエンジンブレーキを作動させる
2.車のスピードが十分下がったら何回かに分けてパーキングブレーキを動かす
ブレーキをかける際には、エンジンブレーキを優先してかけていくのがポイントです。
しっかりとエンジンブレーキをかけ、そのあとに全速力が弱いパーキングブレーキで確実に車を止めるよう意識してください。
まとめ
ブレーキが効かなくなったらどうすればよいのかや、その原因を解説しました。
うまく車が止まらないときに考えられる理由は、パーツや突発的な原因などさまざまです。
整備工場などで点検に出したり、ブレーキ部品の交換を検討したりすることもおすすめです。
記事を参考に自分の車でなぜブレーキがかからなくなったのかを考え、対策をしてはいかがでしょうか?