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電動パーキングブレーキの構造とプラス面・マイナス面について解説

2024年02月20日

電動パーキングブレーキは、停車している間に車が動かないようにする安全装置です。

かつては、足踏み式のものやバーを引くタイプのサイドブレーキやハンドブレーキが一般的でした。
しかし、近年では「電動パーキングブレーキ」の機能を備えた車が増加しています。

この機能は、どのような仕組みで動作し、導入するとどのような利点があるのでしょうか?

この記事では、電動パーキングブレーキの動作原理や導入の利点・欠点について解説します。

電動パーキングブレーキの構造とプラス面・マイナス面について解説

電動パーキングブレーキとは?

電動パーキングブレーキは、通称「EPB(Electric Parking Brake)」として知られ、電気モーターを利用してパーキングブレーキを作動させる機構です。
この装置は近年普及が進み、高級車だけでなく軽自動車にも搭載されています。

従来のブレーキに代わり、特定の条件下で自動的あるいは指先の簡単な操作で作動・解除できます。
さらに、自動運転や追従運転などの先進システムとも互換性が高く、渋滞時の移動停止などが可能です。

操作方法は各メーカーによって異なります。
通常、シフトレバーを「P(パーキング)」に入れるとパーキングブレーキが自動的に働き、シフトが「D(ドライブ)」や「R(リバース)」に移されると、自動的に解除されます。

構造や作動の仕組み

従来のサイドブレーキは、レバーを引いたりペダルを押し込んだりすると作動します。
ワイヤーが巻き取られパーキングブレーキが作動するため安全です。

電動式では、この手動操作をモーターの動作で置き換えます。
ほとんどの車ではシフトをPに入れるか、シフトレバーの近くにあるPのスイッチを指で軽く引き上げれば作動するため便利です。

近年では、ドラムブレーキ用だけでなく、ディスクブレーキにも搭載されています。
さらに、フロントディスクブレーキ用のパーキングブレーキシステムも用意されています。

使いやすい付加機能

電動パーキングブレーキの付加機能として、オートブレーキホールドがあります。
この機能は、停車時にブレーキペダルから足を離しても、車体が停止状態を維持してくれる機能です。

パーキングブレーキスイッチの後方に「AUTO HOLDスイッチ」があります。
始動後にこのスイッチを押しておくと、ブレーキペダルを踏んで停止すると、自動でパーキングブレーキが作動します。

逆に解除する際は、アクセルペダルを踏み込むだけで解除される機能です。
ただし、安全運転のため、機能を過信せず、周囲の状況に注意しながら使用するのが大切です。

そのほかの機能例

前述の付加機能は非常に便利ですが、そのほかにも以下のような機能が搭載している場合があります。

ヒルスタートアシスト 坂道発進時に後退防止機能で、自動的にブレーキ力を保持してくれる
オートマチックパーキング ドライバーが駐車スペースを選べば、駐車操作はすべて車が行ってくれる機能
フットブレーキ故障時 フットブレーキが故障した際のバックアップ機能で、スイッチの長押しにより、走行中に電動パーキングブレーキが作動する

近年では、スマートフォンアプリで操作できるものもあります。

電動パーキングブレーキを使用する場合のプラス面とマイナス面

ここまで紹介したように電動パーキングブレーキにはさまざまな機能があり、車を運転する際の大きなメリットです。
しかし、もちろんマイナス面も存在します。

ここからは、このプラス面とマイナス面について解説します。

プラス面

まずプラス面は、スイッチ1つで操作可能な点です。
力が必要ない点と車をデザインするうえでスイッチのレイアウトを自由に設定できる点があります。

また、作動させたまま走行すると警告が出るので、戻し忘れがありません。
近年では、Dレンジでアクセルを踏むと自動的に解除できる車種も増えています。

さらに、クルーズコントロールとの相性もよく、電動パーキングブレーキと連動して速度を制御しています。

マイナス面

一方のマイナス面は路上で故障したときに解除させることが難しい点です。

従来のパーキングブレーキは単純な機構でした。
電動式にしたことで複雑な電子制御を搭載したため修理費用が高価になり、路上で故障してしまうと解除が難しい点です。

また、寒冷地においては、長時間電動パーキングブレーキをかけたまま駐車していると、凍結してしまい解除できないケースがあります。

故障などで電動パーキングブレーキが解除できない場合の対処法

パーキングブレーキが故障するケースは稀ですが、発生する可能性があります。

考えられる故障原因の1つは、車体の下部をぶつけたり擦ったりして、パーキングブレーキ周辺の部品が損傷する場合です。
この場合、ワイヤーが張り続けられて解除できなくなっています。
そのまま車を運転し続けると、燃費の悪化やブレーキの過熱する可能性があり危険です。

また、特に寒冷地では物理的な機構によって、ワイヤー周辺の水分が凍結やブレーキ自体の凍結によって解除できない場合があります。
そのような場合には、熱湯をかけたりヒーターで温めたりするなどの対策が考えられます。

まとめ

近年では軽自動車にもさまざまな車種に搭載されている電動パーキングブレーキは現在進化し続けているシステムです。
今後もモデルチェンジや新型車が発売されると搭載されていくと予想されます。

しかし、メーカーや車種によって操作方法や機能が異なるので、正しく活用するためには、確認する必要があります。

今後電動パーキングブレーキ搭載車を購入した場合は、しっかりと操作方法になれるように努めましょう。

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