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ブレーキオイルに気泡ができるとブレーキが利かなくなる現象を解説

2024年03月28日

車のブレーキは、正しい点検やメンテナンスをしないと突然利かなくなる可能性があります。
万が一、ブレーキが利かなくなったら命に関わる事故につながるため大変危険です。
ブレーキが利かなくなる現象がいくつかあります。

本記事では、ブレーキオイルに気泡が発生してブレーキが利かなくなる現象を中心に解説します。
ブレーキのトラブルに関して原因や対策などについて解説するので参考にしてください。

パーキングブレーキの仕組み|役割やメンテナンス方法を併せて解説

自動車のブレーキのメカニズム

ブレーキは、ドライバーがブレーキペダルを踏むとその力が倍力装置に伝わりマスターシリンダーで油圧に変換されます。
この油圧がブレーキキャリパーのピストンを動かし、回転しているディスクローターにブレーキパッドが押し当てられ減速させます。

定期的な点検やメンテナンスをしていないと、ブレーキが突然利かなくなる可能性があるため注意してください。

ここでは、ブレーキが利かなくなる可能性のある現象2つについて詳しく紹介します。

ベーパーロック現象とは?

ベーパーロック現象は、ブレーキオイルの沸騰によって、気泡が発生するためフットブレーキが機能しない状態です。
坂道を下るときに使いすぎると摩擦熱によってブレーキオイルが沸騰します。
気泡が発生するとブレーキフルードに油圧が伝わらなくなりブレーキが機能しなくなるため危険です。

フェード現象とは?

フェード現象は、ブレーキパッドが過剰に熱をもったときに「ガス」が発生してブレーキが機能しない状態です。
フットブレーキを連続的に多用したことで熱が発生します。

ベーパーロック現象と違う理由は、ブレーキが利かなくなる原因が異なる点です。
いずれにしてもブレーキが機能しない点は同じです。

ブレーキオイルに気泡が発生する前兆とは?

ブレーキが突然利かなくなる可能性があると車に乗ることが怖くなってしまうかもしれません。
しかし、以下のような前兆がみられるため異変を感じたらすぐに安全な場所へ停車させ様子をみましょう。

  • 走行中に異臭や異音がある
  • ブレーキの利きが悪い

具体的に、それぞれの状態について解説します。

異臭・異音がある

走行中に、車から異臭や異音がある場合、すぐに安全な場所へ停車させましょう。
焦げ臭さを感じたり、バックミラーを見たときに白煙が出ていたりするときは、危険な可能性があります。

この場合、安全な場所(路肩や広い駐車場など)に停車させ、エンジンを十分に冷やしましょう。
あくまでも応急処置のため、すぐに整備工場へ点検に出してください。

ブレーキが利きにくくなっている

走行中にブレーキの利きが悪くなっていたり、違和感があったりするときも危険です。
例えば、ブレーキを踏み込んだときに、ちゃんと踏めていない感覚や普段と違う踏み心地の場合は注意してください。
普段と違うときの例え方は人によって異なりますが、ブレーキを踏んだときに「ふわふわ」「スカスカ」していると表現されることがあります。

ベーパーロック現象もしくは、フェード現象の前兆かもしれないので、なるべく早めに点検を受けましょう。

未然に防ぐ2つの方法

ブレーキが利かなくなる状態の場合、主な原因はフットブレーキの使用過多が考えられます。

そのため以下の点に留意して、安全に運転することがとても重要です。

  • 長い下り坂ではエンジンブレーキを使う
  • 定期的にブレーキの点検を行う

詳しく解説します。

1.長い下り坂ではエンジンブレーキを使う

フットブレーキは一般的に使われるブレーキですが、山道などの下り坂が続く場合はエンジンブレーキを積極的に使用してください。
エンジンブレーキは、ATであればDレンジから低速ギアに切り替えると使えます。
MTであれば、走行中のギアよりも1速下げるとエンジンブレーキがかかります。

フットブレーキは補助的に使用すると長い下り坂などにブレーキが利きにくくなるといった現象を避けられます。

2.定期的にブレーキの点検を行う

一番大切なのは、定期的に車の点検に出すことです。
特にブレーキやタイヤまわりなどの点検は、定期的に実施しないと大事故につながります。

併せて、ブレーキオイルやパッドといった消耗品の定期交換が大切です。
整備工場やガソリンスタンドなどで点検・車検を受けていれば、交換時期のお知らせが届く場合があります。

また、運転するまえにブレーキの利きや異音についての点検を実施してください。

発生した場合の2つの対処法

走行中にブレーキが利かなくなった場合、以下のような方法で対処しましょう。

エンジンブレーキを使って減速する
ブレーキを冷やす

焦ってブレーキを踏んでしまうと、状況が悪化の一途を辿ってしまうので注意してください。

詳しく解説します。

1.エンジンブレーキを使って減速する

エンジンブレーキは、長い下り坂だけでなく高速道路などのブレーキを踏めないシーンでも活用できます。
シフトダウンをしてエンジンブレーキを活用し減速させましょう。

注意点は、ギアを一気に下げないようにすることです。
タイヤがロックする可能性があり、事故の危険や故障の原因となります。

減速後、パーキングブレーキをかけて車を安全な場所に停車させJAFを呼びましょう。
停車後、すぐにエンジンを切るとハンドル操作ができなくなる恐れがあるため、エンジンはそのままにしてください。

2.ブレーキを冷やす

ブレーキを冷やすときは、ゆっくりと車を走らせて安全な場所に30分程度停車させましょう。
走行中の摩擦熱などの影響も考えられるためブレーキを冷やし、JAFなどを呼んで車の点検・修理を依頼してください。

注意すべき点として、過熱状態のブレーキに直接水をかけないようにする点です。
ブレーキローターが割れてしまう可能性があります。

まとめ

ブレーキオイルに気泡が発生するとブレーキが利きません。

気泡が発生する原因は、ブレーキの使用過多が考えられます。
車を運転するときは、普段からフットブレーキだけでなくエンジンブレーキを積極的に活用しましょう。
また、車の定期点検や消耗品の定期交換なども忘れずに実施してください。

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