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ブレーキパッド交換時はディスクブレーキを研磨する必要がある?
2022年01月26日
車のメンテナンスにはさまざまな項目があり、「本当にそれは必要なのか?」と思うようなものもあります。
その一つとして挙げられるのが、ブレーキパッドを交換する際のメンテナンス項目にある「ディスクブレーキの研磨」です。
項目に入っていれば当然費用が発生するので、必要性がなければ省きたいと思う方もいるでしょう。
では、ディスクブレーキの研磨は本当に必要なのか、詳しく解説していきます。
ディスクブレーキとは?
ディスクブレーキとは、走行を制御するブレーキシステムの一種で、タイヤの回転を抑えたり停止させたりするものです。
フットブレーキと連動しており、フットブレーキを踏むとキャリパーによってピストンが押し出され、ピストンがブレーキパッドをブレーキディスクローターに押しつけることで、ローターがタイヤの回転を摩擦によって抑制したり停止させたりします。
ディスクブレーキは、ブレーキキャリパーやブレーキディスクローター、ブレーキパッドなどさまざまな部品で構成されていますが、タイヤの回転を制御するパッドに直接関わるものなので、しっかりとメンテナンスをする必要があります。
ディスクブレーキは研磨が必要?
ブレーキの効きが悪くなった場合、すぐに思い浮かぶのはブレーキパッドの交換かもしれません。
確かにパッドの状態も重要ですが、その働きに関わるディスクブレーキの状態もとても重要です。
だからこそ、メンテナンスではディスクブレーキの研磨を行うことが推奨されるのですが、なぜ研磨が必要なのか知りたいという方のために、その必要性を解説します。
錆を落とす
ディスクブレーキを研磨する必要性としては、錆を落とすことが挙げられます。
ディスクブレーキは金属製なので水に弱く、車の保管環境や走行環境などによっては錆び付いてしまうことがあります。
錆びた状態では、パッドに当たる面が少なくなってしまうため、制動力が低下するので研磨をして錆を取り除かなければなりません。
ディスクの表面をフラットにする
錆が付いていない状態であっても、ディスクの表面をフラットにするために研磨が必要になることもあります。
ブレーキをかけると、摩擦によってディスクとローターの摩擦面に高熱が発生します。
金属を溶かすほどの高温ではありませんが、それでもブレーキを使うたびに高熱が発生するので、ディスクの表面は厚みが不均一になります。
この状態では、パッドとの接地面が少なくなってしまうので、研磨をして厚みを均一にする必要があるのです。
ディスクブレーキを研磨する頻度は?
ディスクブレーキの研磨は、「定期的にやらなければいけない」というものではないので、頻度に関しては少ないと言えます。
研磨は、「○ヵ月に1回」というような頻度を気にするよりも、ブレーキの違和感があったときに行うのがベストです。
- ブレーキを踏んだときにかみ合わせが悪く感じる
- ブレーキの利きが悪くなったように感じる
- ブレーキをかけたときに異音がする
このような違和感があった場合は、研磨が必要となっている状態の可能性があるため、修理工場などで点検をしてもらいましょう。
ディスクブレーキを研磨するメリット
ディスクブレーキを研磨するメリットは、優れたブレーキ性能を得られることです。
使用しているディスクは、すでに高熱の発生による変形やキズを経験しているので、新品よりも歪みや変形が発生しづらくなります。
そのため、研磨をしたディスクであれば、熱への耐性がない新品よりも優れたブレーキ性能を得ることができるのです。
また、4WDやワゴン車など大型の車はディスクを消耗しやすく、交換を勧められることも多いかもしれません。
大型車のディスク交換は費用が高額になりますが、研磨であれば半額以下に抑えられるので、費用対効果がいいというのもメリットになります。
ディスクブレーキを研磨するデメリット
ディスクブレーキを研磨するデメリットは、削ることによって寿命が短くなることです。
ディスクは、普通に走行している状態であれば10万km以上走っても1mmも削れないと言われています。
研磨をして1mm以上削ることはないものの、それでも削った分は薄くなってしまうため、本当に必要でない限りは研磨をしない方が良いでしょう。
まとめ
ディスクは、常にフラットな状態にしておかなければなりません。
錆があったり歪んでいたり、キズがあったりすると摩擦力が減少してブレーキの利きが悪くなってしまいます。
つまり、研磨はブレーキ性能を正常に保つこと、車の安全性を保つために必要なメンテナンスなのです。
とは言え、研磨は必要性に応じて行うものなので、自己判断せずに整備士などプロに相談してください。
また、ブレーキ性能はディスクブレーキだけでなくブレーキパッドの状態も重要なので、点検の際にはパッドもしっかりチェックしてもらいましょう。
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