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ブレーキの引きずりの原因とは?危険性や対処法を解説

2022年03月29日

アクセルを踏み込んでも、走り出しが重たいと感じることはないでしょうか。
もしかしたら「ブレーキの引きずり」が発生している危険があります。
ブレーキの引きずりが起こる原因や危険性、対処法を解説します。

ブレーキの引きずりの原因とは?危険性や対処法を解説

ブレーキとは

走行中の車を減速させたり、停止させたりする機能が「ブレーキ」です。
ブレーキには、大きく分けるとディスクブレーキとドラムブレーキがあります。

ドラムブレーキ

ドラムブレーキは、車輪の内側にブレーキドラムという部品が設置されたブレーキです。
その内側にあるブレーキシューという装置が、内側から外側に開くことでブレーキシューの外側に設置されたブレーキライニングがブレーキドラムに当たります。

ブレーキドラムとブレーキライニングの摩擦により、車を減速・停止させる仕組みです。

ディスクブレーキ

ディスクブレーキは、車輪と一緒に回転するディスクローターが設置されたブレーキです。
ディスクローターを挟み込むように、ブレーキキャリパーが設置されています。

ブレーキペダルを踏むことで、ブレーキパッドがディスクローターを挟み込んで車を減速・停止させる仕組みです。

ブレーキの仕組み

ブレーキペダルを踏み込むと、その力は倍力装置(ブレーキブースター)で増力し、マスシリンダーという装置で油圧(液圧)に変換されます。

この液圧が、ブレーキフルードで満たされた配管を通り、ブレーキ内のピストンを押し出します。

ドラム式なら内側から外側にピストンが押し出され、ディスク式ならピストンが押し出す力でブレーキパッドが締まるのです。

ブレーキの引きずり

ブレーキペダルを踏み込んだときに、ドラムブレーキならブレーキシューが開き、ディスクブレーキならブレーキパッドが挟み込むように作動します。

ですが、何かしらの原因によりブレーキペダルを踏み込んでいないのにブレーキシューが開いたり、ブレーキパッドが挟み込んだままになったりすることがあります。

つまり、常にブレーキがかかった状態が続いていることになります。
この状態がブレーキの引きずりと呼ばれます。

アクセルペダルを踏み込んでも走り出しが重いのは、ブレーキが効いた状態で走ろうとするからです。

ブレーキの引きずりが起こる原因

ブレーキの引きずりが起こる原因は、ブレーキの仕組みのどこかで不具合が発生してしまうためです。

ピストンの錆

何かしらの原因で、ピストンに錆が発生すると、固着という現象が起こります。
固着とは、文字通り固まり付着することです。

錆のために本来ブレーキペダルから足を離せば元に戻るピストンが、元に戻り切れなくなります。
そのため、常に軽くブレーキがかかった状態になってしまいます。

ピストン回りの部品の劣化や割れ

ピストンを保護するためのダストブーツやピストンを元に戻すピストンシールなどが、劣化したり割れたりすると、錆が発生する可能性があります。

これらの部品の劣化や割れが発生することで水分がピストン周辺に入り込み、錆の原因になります。

ブレーキフルードの劣化

ブレーキフルードは新品の状態では水分が含まれませんが徐々に水を含むようになります。
定期的な交換が必要ですが、交換を怠るとブレーキフルードが劣化し多量の水分を含む状態となります。

また、適度に走行していないと、溜め込まれた水分が蒸発しないためブレーキフルードに含まれる水分量が増えます。
これらが原因で、ピストンに錆が発生するのです。

異物の混入が原因になることも

ブレーキ内部に異物が入り込むことでも常にブレーキがかかった状態になる場合があります。

埃や小石といったものが侵入してしまうと、やはりこれらが擦れ摩擦を発生させる可能性があります。

放置するとどうなるのか

ブレーキの引きずりを放置すると、どうなるのでしょうか。
ブレーキが常にかかった状態で走行すると、ブレーキドラムやディスクローターは常に摩擦を受けることになります。

その結果、異音が発生したり摩擦熱により発火したりする危険性が高まります。
また4輪のどこか1カ所だけでブレーキの引きずりが起こっていると、ハンドルがとられるように感じます。

そのため、操作性が不安定になってしまいます。
ブレーキの引きずりが起こっているとブレーキドラムやディスクローダーが高熱を持ちオレンジ色に見える場合もあります。

車輪の近くにいると、異様に暑さを感じる場合は、摩擦熱によりブレーキドラムやディスクローダーが高熱を持っている可能性があります。
ブレーキ周辺が高温となると、ブレーキフルードも高温となり沸騰してしまう危険があります。

ブレーキフルードは、高温の状態が続けば粘度が下がりブレーキが効きにくくなる危険が出てきます。
車両火災やブレーキの制動不良、操作性の低下など大きなトラブルが起こる危険性があります。

ブレーキの引きずりはただちに点検整備を

万が一ブレーキの引きずりが発生していると思われるときには、ただちに点検整備が必要です。

オーバーホールの場合は最低でも15,000円程度かかるでしょう。
もし、部品の交換が必要になると30,000円程度が交換修理費の目安です。

まとめ

ブレーキの引きずりは、放置すると車両火災や制動不能など大きなトラブルを招きます。
ブレーキの引きずりや車のブレーキの機能が気になる場合は、株式会社クランツにご相談ください。

当社では、国産車・輸入車向けのブレーキパッドを販売していますので、車に最適なブレーキパッドをお求めの方はご利用ください。

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