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ブレーキの焼き付きとは?原因と対策を知って安全な運転をしよう
2023年05月09日
フットブレーキで減速をしたときに、摩擦熱によってブレーキの焼き付きを起こす可能性があります。
焼き付きは、下り坂でブレーキを踏む時間が長かったり、踏み込み過ぎたりすることで、ブレーキが正常に機能しない現象です。
焼き付きが起こると、ブレーキが機能しないため、事故に直結する恐れがあります。
原因を知って焼き付きを起こさないように、対策をしなくてはなりません。
今回は、ブレーキの焼き付きの原因と対策について解説します。
焼き付きを防いで安全な走行をするためにも、ぜひご覧ください。
ブレーキの焼き付きとはどんな現象?
ブレーキが焼き付く現象は「フェード現象」とも呼ばれています。
長い下り坂やカーブが連続する場所で、フットブレーキを多用した場合に、摩擦熱でブレーキまわりのパーツが焼き付いてしまうのです。
この現象が起こると、ブレーキがうまく効かなくなってしまいとても危険です。
焼き付きが起こると、ブレーキの制動力が落ちるため事故につながる危険があります。
フェード現象が起こった状態で、フットブレーキを使うと「ベーパーロック現象」の引き金になる恐れがあるため注意しなくてなりません。
違いは以下の通りです。
・フェード現象:ブレーキパッドが高熱になり、ブレーキローターに挟まれ熱分解によって摩擦が起きないためブレーキが機能しない
・ベーパーロック現象:ブレーキフルードが摩擦熱で沸騰し気泡が発生するためブレーキが機能しない
以上のようなブレーキに関するトラブルを事前に防ぐためには、適切な対策が求められます。
ブレーキの焼き付きが起こる原因3選
焼き付きを未然に防ぐため、まずは原因を把握しましょう。
焼き付きの原因は、主に以下の3つが考えられます。
1.長時間の坂道走行
2.ブレーキ部品の異常
3.日々のお手入れ不足
具体的に、それぞれの原因について解説します。
1.長時間の坂道走行
長時間、特に下り坂の走行でブレーキを踏み過ぎると焼き付きが起こる可能性があります。
理由は、長い坂道や急なカーブなどで減速をするためにフットブレーキを使い過ぎるためです。
このとき、引きずりといったブレーキの不具合も起こる可能性があるので注意しましょう。
車を減速させるために、フットブレーキを何度も踏み続けると焼き付きが発生します。
摩擦材に含まれるゴム材が、摩擦によって許容範囲を超えて過熱されるためです。
そうなると、ブレーキ内部の摩擦力と制動力が落ちてしまうため、安全性に大きな支障をきたしてしまいます。
2.ブレーキ部品の異常
ブレーキ部分や車体の経年劣化によって、ブレーキ内のディスクやピストンリングが機能しない可能性も出てきます。
ブレーキまわりの部品が走行中の熱や天候などに影響されて、変形や硬化をする可能性があります。
このとき、ブレーキの焼き付きが起こりやすくなるので注意が必要です。
また、劣化や異常をそのままにしておくと、ブレーキオイルなどが漏れて走行に影響を及ぼします。
車の整備工場などで業者に依頼して、定期的な点検をしてもらいましょう。
部品の異常や劣化が発見しやすくなり、安全性が確保できます。
3.日々のお手入れ不足
ブレーキ内のディスクやキャリパーのお手入れ不足も、走行中に焼き付きを引き起こす要因になるので注意が必要です。
特に、走行中はブレーキ内部に、ほこりや小石、小さなゴミなどが侵入しやすい状況です。
そのため、定期的に洗車などのお手入れをしないと故障の原因になる可能性があり大変危険です。
洗車用品を活用して、丁寧にお手入れをしましょう。
ブレーキの焼き付きに対処するための方法3選
ブレーキの焼き付きを防ぐには、主に以下3つの対策が必要です。
1.エンジンブレーキの使用
2.減速走行を心がける
3.こまめなお手入れ
それぞれの対策について解説します。
焼き付きを防いで安全な運転をするためにも、ぜひ参考にしてください。
1.エンジンブレーキの使用
前述したように、焼き付きは坂道やカーブなどでフットブレーキを踏み過ぎることによって起こります。
フットブレーキだけでなく、エンジンブレーキもこまめに使用すると焼き付きを予防できます。
エンジンブレーキの使用方法
・オートマチック車:2レンジ(または3レンジ)、Lレンジに入れる
・マニュアル車:3速~2速にギアチェンジする
エンジンブレーキを活用すると、制動力が自然と起こるのでフットブレーキの多用を防げます。
また、フットブレーキを使う場合、強く短くブレーキを踏むといった対策が可能です。
ゆるく長い踏み込みだと、焼き付きが起こりやすくなってしまう可能性が高くなるため、強く短く踏む方法が効果的です。
勾配のある場所や車に載せている荷物などが多い場合は、強く踏み込む方法やエンジンブレーキを活用しましょう。
2.減速走行を心がける
運転する際、スピードを出し過ぎないように注意することで、ブレーキの多用を防げます。
フットブレーキに頼り過ぎない減速走行をすると、焼き付きを予防できるので心がけてください。
走行中に生じる前兆
・焦げているような匂い
・ブレーキの効く位置が奥深くに変わる
・ブレーキを踏むとがたつきを感じる
万が一、ブレーキに不具合がある場合には、路肩に車を停めてブレーキを冷やすことを優先しましょう。
そして、ロードサービスなどを利用して、ブレーキの状況をすぐに確認してください。
3.こまめなお手入れ
ブレーキ部分は、車の部品で消耗が激しくなりやすい部分です。
そのため、定期的なメンテナンスは非常に大切です。
自分でブレーキのメンテナンスをするよりも、整備工場やディーラーなどで定期点検をすると安心できます。
点検の際は、ブレーキオイルの確認を合わせて行ってもらいましょう。
ブレーキの焼き付き対策につながります。
点検以外でも、愛車の状態をこまめにチェックするのがとても大切です。
愛車を長く運転するためにも、日頃から車の状態をチェックしていきましょう。
まとめ
ブレーキの焼き付きが起こると安全に車を止められず、事故につながる可能性があるため危険です。
焼き付きは、フットブレーキの多用や整備不良などで起こる可能性があります。
そのため、日頃の運転でブレーキを頼り過ぎないようにすることがとても大切です。
また、ブレーキは車の中でも特にデリケートであるため、細心の注意を払ってメンテナンスをしなくてはなりません。
ブレーキの焼き付きを起こさないように車の維持管理を心がけていきましょう。